【3月11日 AFP】第3回ワールド・ベースボール・クラシック(2013 World Baseball ClassicWBC)は10日、東京で2次ラウンドの試合が行われ、日本が16-4でオランダに大勝し、決勝ラウンド進出を決めた。

 過去2度の優勝を誇る日本は東京ドーム(Tokyo Dome)で行われた試合で、1次ラウンドで韓国を、2次ラウンドではキューバを破ったオランダから6本塁打を挙げる猛攻で圧倒した。

 米大リーグ(MLB)でプレーする選手が欠場し、監督、コーチ陣が国内メディアのプレッシャーにさらされている日本は1次ラウンドでキューバに破れ、2次ラウンド初戦では台湾との延長戦で勝利するなど厳しい戦いを強いられてきた。

 しかしこの試合、日本は鳥谷敬(Takashi Toritani)が初回先頭打者本塁打を放つと、2回には松田宣浩(Nobuhiro Matsuda)が2点本塁打、内川聖一(Seiichi Uchikawa)が3点本塁打を放って6-0とリードし、投げては先発の前田健太(Kenta Maeda)が5回までオランダ打線を0点に封じた。

 3回には稲葉篤紀(Atsunori Inaba)がソロ本塁打、4回に糸井嘉男(Yoshio Itoi)が3点本塁打を放ち、日本は10-0とリードを広げ、その後も5回に主将の阿部慎之助(Shinnosuke Abe)の適時ニ塁打、6回に松田の適時打で6回表を終えてそのリードは12点となった。

 しかし、その裏に日本は2番手の内海哲也(Tetsuya Utsumi)がマウンドに上がると、オランダはウラディミール・バレンティン(Wladimir Balentien)が満塁の走者一掃の3点ニ塁打を、3番手として登板した山口鉄也(Tetsuya Yamaguchi)からアンドリュー・ジョーンズ(Andruw Jones)が適時打を放ち、12-4と息を吹き返したかに見えた。

 しかしながら直後の7回、日本は坂本勇人(Hayato Sakamoto)の満塁本塁打で16-4すると、その裏を抑えの涌井秀章(Hideaki Wakui)が締め、日本はコールド勝ちを納めた。

 侍ジャパンの山本浩二(Koji Yamamoto)監督は、「(決勝ラウンド進出という)第1目標を達成できて本当に嬉しい。(8日の台湾戦で)9回二死から果敢に盗塁を決めた鳥谷は、気持ちを前に出してくれると。いきなりでしたね。チームに勢いをもたらしてくれた」と語った。

 その鳥谷は、「とにかく塁に出ることだけを考えていた。それが本塁打に繋がったのは本当にうれしい」とコメントした。(c)AFP