【9月27日 AFP】米国とロシアは26日、シリアの化学兵器の廃棄に関する国連安全保障理事会(UN Security Council)決議案について大筋で合意した。

 ある米高官は、27日午後にも安保理で採決にかけられるとの見通しを示した。採択されれば2011年3月に始まったシリア内戦に関する初の安保理決議になる。

 関係者によると、決議案は8月にシリアのダマスカス(Damascus)近郊で起きた化学兵器を使用した攻撃に対して即時に措置を取ることは提案していないが、シリアが化学兵器廃棄計画を守らない場合には制裁の可能性があることが盛り込まれている。

 合意に先立ってロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相とジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官が協議した。いずれも決議案の詳細は明らかにしていない。

 ラブロフ外相は記者団に対し、決議案とシリアの化学兵器廃棄計画に関して米国との間で「一定の了解」に達したと述べた。ケリー国務長官は、「(国際社会は)やっと前進することができる。シリアの化学兵器の除去と廃棄が実現することを期待する」と述べた。

 複数の外交筋は、米露が先に合意したシリアの化学兵器を国際管理下に置く計画を化学兵器禁止機関(Organisation for the Prohibition of Chemical WeaponsOPCW)が27日に承認し、同日中に安保理決議案の採決が行われる可能性があるとしている。(c)AFP