米イラン首脳会談見送りに、実現まであと一歩
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【9月25日 AFP】米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領とイランのハサン・ロウハニ(Hassan Rowhani)大統領は24日、歴史的な首脳会談まであと一歩のところまで迫ったが、会談は実現しなった。
米イラン首脳会談の交渉に詳しいある外交官は、「(会談実現まで)あと一歩のところだった。(会談する)部屋を選び、飲み水を注文するほどだった」と語った。
1979年のイラン革命以降、両国首脳が会談を行うことに対して強い反発が起きることが多く、首脳会談は実現されていない。ロウハニ師は6月の大統領選で勝利後、外交関係の改善を呼びかけてきた。だが、オバマ氏とロウハニ師は24日、数時間を隔てて国連(UN)総会で別々に演説したものの、同じ部屋に同室することは一度もなかった。会談が実現しなかったことについて米政府高官は、双方が可能性を協議していたが、最終的にイランにとって「複雑すぎた」と述べた。
ロウハニ大統領は米CNNテレビに対し、会談の「準備」がいかにして行われていたかを語った。「米国が会談実施に関心があると表明した。原則的に言えば、一定の状況下では会談は実現できただろう。だが会談を調整するのに十分な時間がなかった」
また、ロウハニ師は関係の「砕氷」は今後も続くと表明し、「環境は変化している。それはイラン国民が新たな外交関係の時代を作りたいと願っている結果だ」と語った。
一方、米政府高官側は、「ロウハニ大統領は欧米に対してより穏健な外交政策をとること──部分的には制裁緩和の実現のため──を公約に掲げて当選したとはいえ、イラン国内において米イラン関係は非常に議論を呼ぶ問題だというのがわれわれの評価だ」と語り、「イランにとっては、現時点で大統領レベルの会談を実施することはあまりに困難だったのだろう」と述べた。(c)AFP