【9月24日 AFP】中国政府は23日、ミサイルや核兵器、化学兵器、生物兵器の製造に利用可能な技術と物資について、北朝鮮への輸出を禁止した。

 北朝鮮の主要同盟国で経済の生命線でもある中国は、これまで国連(UN)の対北朝鮮制裁決議を公に支持する一方で、制裁措置を実施していない疑いがあると米国などから批判を受けていた。
 中国は北朝鮮との2国間関係よりも地域の安定を重視する傾向があり、朝鮮半島の非核化を定期的に呼び掛けている。しかし一方で、北朝鮮の体制が混乱を伴って崩壊するのを回避したいとの考えから、北朝鮮を過度に追い詰める行為に対しては消極的だった。

 だが、北朝鮮が今年2月に3回目の地下核実験を実施して以降、中国は厳しい姿勢を示すようになった。中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は4月に国際会合で混乱を助長するような相手を許してはらないと述べたが、この発言は北朝鮮への批判として広く認識された。
 今回の中国の対北朝鮮禁輸に含まれるのは、核兵器の部品や特定のロケットシステム、毒ガス監視・検査システムなど。中国商務省と政府3機関が23日に公開したリストは236ページに上った。
「リストに掲載された大量破壊兵器とその輸送手段に関連した軍民両用の物資と技術について、北朝鮮への輸出を禁止する」と中国当局は声明で述べた。「軍民両用の物資と技術」は、軍事目的にも民生用途にも利用可能な核兵器、化学兵器、生物兵器、ミサイル関連の物資と技術を指している。
 また中国は声明で禁輸措置を即日実施すると述べた。(c)AFP