【9月14日 AFP】国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は13日、人道に対する罪を犯したとしてシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領を非難した。

 国連で潘事務総長は、アサド大統領は「数多くの人道に対する罪」を犯し、シリア内戦終了後に「説明責任」を果たさなければならないと言明。また、多数の死者を出したダマスカス(Damascus)近郊の攻撃で化学兵器が使用されたことを確認する報告書が翌週、国連の専門家により発表されると述べたが、この攻撃についてシリア政権を名指しで非難することは避けた。

■外交解決への模索続く

 一方、シリアの化学兵器廃棄に関するロシア案の詳細を協議するため、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官とロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は、スイスのジュネーブ(Geneva)で13日に2日目の会談を行った。

 またケリー国務長官とラブロフ外相は、国連とアラブ連盟のシリア問題の合同特別代表ラクダール・ブラヒミ(Lakhdar Brahimi)氏も交えて会談し、その後3氏は合同記者会見に臨んだ。

 会見でラブロフ外相は、昨年6月にジュネーブで合意されたものの事実上放棄されている和平計画を復活させたいという意向を示すとともに、国連総会に合わせて米ニューヨーク(New York)で再び会談することで合意したことを明らかにした。

 ケリー国務長官は、米露両国はジュネーブでアサド政権と反体制派の和平会議実現に向け「一致点を見出せるよう努力している」と話すとともに、今月28日前後をめどに再びラブロフ外相と会談して延期されている和平会議の日程を決めたいと述べた。

 フランス政府は、ケリー米国務長官、ローラン・ファビウス(Laurent Fabius)仏外相、ウィリアム・ヘイグ(William Hague)英外相が16日にパリ(Paris)でシリア問題について協議すると発表した。米国務省によるとケリー国務長官はパリ滞在中にサウジアラビアのサウド・ファイサル(Saud al-Faisal)外相とも会談する。(c)AFP/Jo Biddle