【9月10日 AFP】金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記に会いに行くため、北朝鮮を再訪していた米プロバスケットボール協会(NBA)の元選手、デニス・ロッドマン(Dennis Rodman)氏が9日、米国と北朝鮮によるバスケットボールの親善試合を行うことを発表した。

 北朝鮮から帰国した後ロッドマン氏は、ニューヨーク(New York)で記者会見を開き、第1戦を金第1書記の誕生日である1月8日に、第2戦を10日に行うことで金第1書記と合意したと明らかにした。

 シカゴ・ブルズ(Chicago Bulls)で活躍したロッドマン氏は、金第1書記を「元帥」と称し、「元帥は『北朝鮮は悪い国ではない。私たちは多くの人たちにここを訪れてほしい」と話していた」と語っている。

 ロッドマン氏は、米国の選手と対戦する北朝鮮の選手を指導するため、12月14日に再び再訪することを明らかにした。 また、2016年リオデジャネイロ夏季五輪出場を目指す北朝鮮代表チームの指導を引き受けることで合意したとも語っている。

 ロッドマン氏は北朝鮮で試合を行う米国のチームには、自身と一緒にプレーした選手が入るとしており、カール・マローン(Karl Malone)氏やスコッティ・ピペン(Scottie Pippen)氏の名前を挙げている。

 ロッドマン氏は、北東部の港湾都市・羅先(Rason)から北朝鮮に密入国した疑いで2012年11月に北朝鮮当局に身柄を拘束されていたペ・ジュンホ(Pae Jun-Ho、米国名:ケネス・ベ、Kenneth Bae)氏(44)の解放を求めるため、金第1書記と友好関係を築いていると推測されていた。

 しかし、ロッドマン氏がペ・ジュンホ氏と一緒に帰国することはなかった。

 北朝鮮は宗教の布教活動を厳しく禁じており、ペ・ジュンホ氏についてキリスト教の伝道者で「扇動的な」資料を持ち込んだと非難している。ペ・ジュンホ氏は北朝鮮に対する「敵対行為」の罪により、15年の労働教化刑を言い渡されている。(c)AFP