【9月9日 AFP】シリアでの化学兵器使用疑惑について、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は8日、パリ(Paris)でアラブ連盟(Arab League)の閣僚らと会談した後に記者会見し、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権が「国際的なレッドライン(越えてはならない一線)」を越えたとの見解で一致したと述べた。

 ケリー国務長官は、主要20か国・地域(G20)のうちの12か国が合意した、化学兵器使用に対する措置を呼び掛ける共同声明に、多くのアラブ諸国も署名する意思を示しており、24時間以内に発表する見込みだと述べた。8日の会談には、アラブ連盟、バーレーン、エジプト、ヨルダン、クウェート、モロッコ、パレスチナ、カタール、アラブ首長国連邦とサウジアラビアの高官が出席したが、ケリー国務長官はこのうちのどの国と合意に達したかは明かさなかった。

 米議会は夏季休暇明けの9日から、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領が承認を求めている対シリア軍事行動について審議する。またこの週の終わりまでには、国連(UN)の調査団が化学兵器使用疑惑に関する報告書を発表する見込みだ。

 一方、米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times) は8日、米国防省がシリアに対して当初の計画より長い3日間の攻撃を準備していると報じた。(c)AFP/Nicolas REVISE, Michael MAINVILLE