【8月31日 AFP】米国務省は30日、北朝鮮で労働教化刑に服している韓国系米国人の身柄解放を求めるため訪朝予定だった米特使への招待を、北朝鮮側が撤回したと発表した。

 米国の北朝鮮人権問題担当特使、ロバート・キング(Robert King)氏は、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)体制を転覆しようとした罪で昨年11月に15年の労働教化刑に処された韓国系米国人の観光ガイド、ケネス・ベ(Kenneth Bae、韓国名:ペ・ジュンホ、Pae Jun-Ho)氏(44)の釈放を求めるため、30日に平壌(Pyongyang)入りする予定だった。

 だが米国務省のマリー・ハーフ(Marie Harf)報道官によると、北朝鮮が招待の撤回を通告し、訪問は取りやめとなった。同報道官は「北朝鮮の決定に驚き失望している」と述べている。

「われわれはベ氏の健康状態について深く懸念しており、ひきつづき北朝鮮当局に対し、人道的な理由からベ氏に特別恩赦を与え、即時釈放するよう求める」と同報道官は述べた。

 北朝鮮は、ベ氏に対する重い実刑判決が外交交渉を有利にするための材料として作られたものだという疑惑を断固否定している。(c)AFP