【8月29日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は28日、シリアへの軍事介入について、まだ決断していないと述べた上で、いかなる米国の行動も化学兵器は2度と使用しないほうがよいとの警告メッセージになると語った。

 米公共放送PBSのニュース番組「ニュースアワー(NewsHour)」に出演したオバマ大統領は、先週ダマスカス(Damascus)郊外で多数の市民が死亡した化学兵器によるとみられる攻撃について、米政府はバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権によるものとの結論に達したと述べた。

 だがオバマ大統領は、米軍が軍事攻撃を行う場合、その対象は限定的で、アサド政権と反体制派の形勢に影響を与えることを目的とはしないことも明確に示した。また、軍事攻撃の承認が間近に迫っているのかとの問いには、「まだ決断していない」と答えた。

 これに先立って米国務省のマリー・ハーフ(Marie Harf)報道官は同日、たとえアサド大統領が化学兵器攻撃の命令を自ら下したわけではなかったとしても、アサド政権が国民に対して化学兵器を使用したことに関する直接の責任は最終的にアサド大統領にあるとの見方を示している。(c)AFP