【8月14日 AFP】米当局の監視プログラムを暴露し訴追されたエドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者が、13日に公開されたインタビューの中で、米国の大がかりな監視プログラムの詳細を明かす相手として、論争を呼ぶような問題も「恐れずに」報道する記者らを選んだと語った。

 米紙ニューヨークタイムズ(New York Times)の日曜版向けに行われたインタビューで、スノーデン容疑者は、ドキュメンタリー映画制作者のローラ・ポイトラス(Laura Poitras)氏と英紙ガーディアン(Guardian)記者のグレン・グリーンウォルド(Glenn Greenwald)氏を選んだ理由について、2人が米政府を恐れていなかったためと説明した。

「9.11米同時多発テロ以降、米国の最も重要な報道機関のほとんどが、ナショナリズムの高まりの中で愛国的でないとみなされ、市場で叩かれるのを恐れて、権力の監視という役割──過剰な統治を批判するというジャーナリズムの責任──を放棄した」と、スノーデン容疑者は語った。

「ローラとグレンは、そんな中でも、容赦のない個人攻撃を浴びながら論争を呼ぶような話題について恐れることなく報道し続けた数少ない記者だった。結果、ローラは、最近暴露された(監視)プログラムの標的にされることになった」

■グリーンウォルド氏も暗号化の必要性に不注意だった

 2人から録画インタビューを受ける際、スノーデン容疑者は全ての通信記録を暗号化するよう要請した。だが、グリーンウォルド氏は同意しなかったという。

「今は2013年だ。それに、国家権力の集中と過剰な統治について普段から報道している記者なのに」と、スノーデン容疑者は述べた。

「インターネットで送信された暗号化されていないメッセージが世界中の情報機関に配信されているということを知らない人々が報道機関の中にいることに驚いた。今年のこの暴露で、記者が通信を暗号化しないことは弁解できない無謀行為だということが明確になったはずだ」

(c)AFP