【8月13日 AFP】エジプトの司法当局は12日、ムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領の拘束をさらに15日間延長することを決めた。パレスチナのイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)との共謀について捜査が終わっていないためとした。

 モルシ氏は、7月3日に軍に解任されそのまま軍によって「予防的に拘束」され、その後同月26日には裁判所の正式な命令により、延長可能な15日間の拘束下に置かれた。ホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)元大統領が失脚した2011年のエジプト革命時に、ハマスと共謀して警察署の襲撃や、イスラム原理主義派の囚人の脱獄に関与した疑いなどで拘束された。

 現在、モルシ氏がどこに拘束されているかは明らかにされていない。

 裁判所は6月23日、ハマスの武装勢力が囚人の脱獄を助けたと結論付けた。脱獄が起きた当時、イスラム主義組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」の幹部だったモルシ氏は、地元のエジプト人が脱獄に手を貸したと語っていた。

 首都カイロ(Cairo)では12日も、エジプト国旗を振り、モルシ氏の写真を掲げた数百人のデモ隊が抗議活動を続けた。治安当局はモルシ支持派のデモ隊の強制排除を段階的に行っていくと11日に警告したが、デモ隊は抵抗する姿勢を崩しておらず、緊張が高まっている。(c)AFP/Samer AL-ATRUSH