【8月8日 AFP】エジプト暫定政府は7日、欧米諸国らによる仲介が失敗に終わったとして、ムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領支持派で座り込みを続けるイスラム主義者らを排除すると明言、前大統領解任以来、1か月に及ぶ行き詰りを暴力的に終わらせる恐れが高まっている。

 ハゼム・ビブラウイ(Hazem al-Beblawi)暫定首相は国営テレビで、「ラバ・アルアダウィヤ(Rabaa al-Adawiya)とナハダ(Nahda)での座り込みを解散させる決定は、内閣全員が合意した最終決定であり、後戻りはない」と述べた。

 これに先立ち前日の6日夜、暫定政府側とモルシ前大統領支持者たちとの間の妥協点を探るためにエジプトを訪れていたウィリアム・バーンズ(William Burns)米国務副長官は、進展のないままに首都カイロ(Cairo)を後にした。

 エジプト大統領府は7日、同国の政治的な行き詰まりを解消するための西側とアラブ諸国による仲介努力は失敗した、と声明を発表。「その責任は全面的にムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)にある」と述べている。

 欧米の特使は、ムスリム同胞団に対しては座り込みの中止を求め、暫定政府に対しては、拘束されているイスラム主義指導者たちを釈放するよう要求していた、と状況打開のための会談に出席したイスラム主義者らは語った。(c)AFP/Samer al-Atrush