【8月7日 AFP】米中央情報局(CIA)元職員、エドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者による米当局の市民監視プログラムの暴露を記事にまとめ、英紙ガーディアン(Guardian)で公表したブラジル在住の米国人コラムニスト、グレン・グリーンウォルド(Glenn Greenwald)氏は6日、ブラジル上院外交委員会の公聴会で証言し、元職員から1万5000点以上の米政府の機密文書を入手していると語った。

 議員からの質問に答えた同氏は、「正確に数えたわけではないが、1万5000~2万点の文書を受け取った」とし、「われわれが公表したのはほんのわずかにすぎない。米国とその同盟国の政府のスパイ行為や、それらの政府がブラジルをはじめ中南米の通信システムにどうやって入り込んでいるかについて、今後さらなる暴露があるはずだ」と述べた。ただし、米国でスノーデン元職員が捜査対象となっていることを理由に、入手文書の詳細は明かせないとした。

「スパイ行為についての(米政府の)言い訳はただ一つ。テロリズムと(米国の)国民保護の必要性だ。しかし現実には、テロとも国家安全保障とも全く関係のない文書が多数ある。それらはむしろ、ビジネスや産業、経済分野における他国との競争に関係している」とグリーンウォルド氏は話している。

 ブラジルでは先月、同元職員からの暴露に基づき米国がブラジル国内の電子通信を監視していることが報道され、ジョー・バイデン(Joe Biden)米副大統領がジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)・ブラジル大統領に電話で釈明を行っている。

 米当局によって訴追されたスノーデン元職員は、ロシアで1年間有効の一時亡命許可を取得し、現在は同国内の非公開の場所に滞在している。(c)AFP