【7月26日 AFP】チュニジアの野党幹部、ムハンマド・ブラヒミ(Mohamed Brahmi)制憲議会議員(58)が25日、自宅前で武装集団に射殺された。同国では2月にも別の野党議員が暗殺されたばかりで、ブラヒミ氏が生前批判していたイスラム政党率いる政権の関与を疑う声が再び上がっている。

 ブラヒミ氏の殺害は、首都チュニス(Tunis)中心部や同氏の出身地シディブジッド(Sidi Bouzid)の街頭で怒りの抗議デモを引き起こし、ゼネストも呼びかけられている。

 国営のWatanyaテレビとTAP通信によると、ブラヒミ議員はチュニス近郊の自宅前で射殺された。同議員が所属していた左派の小政党の議員は、ラジオ放送で「ブラヒミ議員は妻と子どもたちの目前で蜂の巣にされた」と涙ながらに語った。

 TAP通信が伝えた内務省の声明によると、ブラヒミ議員は自宅を出た直後に暗殺された。Watanyaテレビによると、至近距離から11発の銃弾を受けていたという。

 2月6日に暗殺されたもう1人の野党議員、ショクリ・ベライド(Chokri Belaid)氏もまた、自宅前で殺害された。事件は当時、チュニジアの政界に危機をもたらし、政府は事件を黙認したとの非難を浴びた。(c)AFP/Hamida Ben Salah