【7月24日 AFP】中国国内でぜいたくな造りの政府庁舎に批判が集まっていることを受け、中国政府は、今後5年間にわたり政府庁舎の新築を禁じた。中国国営メディアが23日、報じた。今年就任した習近平(Xi Jinping)国家主席主導の下で進められている、汚職と公的予算の無駄遣いに対する取り締まりをアピールするのが狙いだ。

 中国国営の新華社(Xinhua)通信によると、国務院(内閣に相当)によって承認されたこの措置は、研修および宿泊目的の施設新築についても禁じるものとなっている。

 地方部に建てられたぜいたくな政府庁舎について報じられて以降、中国国内ではインターネットを中心に批判の声が高まっていた。貧困層が多く住む安徽(Anhui)省では、米国防総省(ペンタゴン)よりも広い敷地に地方政府庁舎が建てられ、また江西(Jiangxi)省でも、総工費約44億8000万円の時計塔が併設された政府庁舎がある。

 これらの庁舎建物は、当局による汚職と関連付けされている他、建設プロジェクトに偏った中国共産党の成長促進政策を象徴するものとして受け止められている。エコノミストらは、こうした政策は持続性に欠けると指摘している。

 新華社によると、既存の政府庁舎の改修については今後も許可される。(c)AFP