【7月23日 AFP】北朝鮮が昨年中断した次世代長距離ロケット打ち上げ施設の建設を再開していないことが23日、新たな衛星写真で確認された。米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の米韓研究所(US-Korea Institute)が同日、同研究所のウェブサイト「38 North」で発表した。

 北朝鮮の東海衛星打ち上げ施設(Tonghae Satellite Launching Ground)の新たな打ち上げ台やミサイル組み立て施設、発射管制施設などの建設は、2012年9月ごろに鈍化し、その後中断されていた。

 38 Northは、「建設は今春に再開されるとみられていた。だが、中断から8か月近くが経過した5月末になっても作業が再開されていないことを新たな衛星写真が示している」としている。

 施設は北朝鮮の衛星打ち上げ用ロケット「銀河(Unha)3号」よりも大型のロケットを扱うことのできる施設として建設が進められていた。

 ただ38 Northは、私設の建設が中断された理由については分かっていないとしており、「仮に作業が再開したとしても、施設の完成は当初の予定(2016年)よりも1年遅れるだろう」と記している。

 一方で同サイトは、北朝鮮が「銀河」ロケットより大型のロケットを打ち上げることが可能な施設は現存する西海(ソヘ)衛星打ち上げ施設(Sohae Satellite Launch Station)1か所で十分だと判断した可能性があると指摘。また別の可能性として、北朝鮮が大型ロケットの開発を鈍化あるいは終了させた可能性もあると述べた。(c)AFP