【7月12日 AFP】北朝鮮は11日、韓国に提案していた離散家族再会事業の再開に関する協議の実施を「保留する」と通知した。これに先立ち両国は、共同運営している開城(Kaesong)工業団地の再開に関する協議を行ったが、物別れに終わっていた。

 両国は前日、朝鮮戦争(1950~53年)で離散した数十万人の家族の再会事業について協議を行うことで原則合意したばかり。北朝鮮は、暫定的な離散家族再会事業の再開に関する赤十字実務協議を今月19日に、また金剛山(Mount Kumgang)観光の再開に向けた協議を17日に行うことを提案していた。これに対し韓国側は、開城工業団地関連の協議を継続しているさなかに金剛山観光について話し合うのは時期尚早という考えを示していた。

 韓国統一省高官がAFPに明らかにしたところによると、開城工業団地の再開に関する協議に「集中するために、北朝鮮は自らの提案を保留するという通告が、韓国側に送られてきた」という。

 北朝鮮は10日、南北和平のシンボルとして建設された開城工業団地に関する韓国との協議で、再開に向け確定的な合意に至れなかったことを受け、韓国を不誠実だと非難していた。両国は15日に再度協議を行うことになっている。(c)AFP