【7月10日 AFP】エジプト軍の指名により暫定大統領に就任したアドリ・マンスール(Adly Mansour)氏は9日、新たな選挙を来年の早い時期に実施する計画を発表した。

 計画は、先週のクーデターで停止されたイスラム主義政権起草の憲法の修正を目指している。新憲法の草案は、新たに設置される委員会によって最終調整が行われた後、住民投票にかけられる。議会選はその後3か月以内に実施し、大統領選の日程は新議会が招集されてからマンスール暫定大統領が発表するという。

 一方、政権の座を追われたムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領の出身母体であるイスラム主義組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」は、この計画を直ちに拒絶。

 ムスリム同胞団は、同国で初めて自由選挙によって大統領に選出されたモルシ氏の解任を受け入れておらず、新政権への移行に向けた計画についても、先週のクーデターを収拾しようとするもので、激化する内紛の収拾にはつながらないとして強く批判した。

 これを受けて軍は、「困難」になるとみられる政権移行を阻害するものは容赦しないと警告した。(c)AFP