【7月7日 AFP】韓国と北朝鮮は7日、2国間の緊張が高まる中で操業が中止された開城(Kaesong)工業団地の視察を実施すること、および操業停止の再発防止策を協議することで合意したと発表した。

 韓国の聯合ニュース(Yonhap News)や地元メディアの報道によると、12時間以上に及んだ異例の実務者協議の結果、両国は韓国企業関係者が同工業団地を訪問することで合意した。韓国企業関係者は安全な通行を保障されたうえで、団地内の完成品や原材料の搬出に当たるという。

 北朝鮮は4月、朝鮮半島の軍事的緊張の高まりと北朝鮮に対する韓国の敵視政策を理由に、北朝鮮従業員5万3000人全員を開城工業団地から引き揚げさせ、韓国側も企業関係者を帰国させた。しかし両国は同工業団地について、正式な閉鎖ではなく一時的な操業停止だと発表していた。

 南北が7日朝に調印した合意文書によると、南北は10日に開城工業団地で再び実務者協議を開き、操業停止の再発防止策について話し合う。

 2004年に両国の境界線から北朝鮮側に約10キロ入ったところに建設された開城工業団地は、韓国と北朝鮮が協力する数少ない象徴的な事例となっている。(c)AFP