【7月1日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は30日、訪問先の南アフリカで、かつてネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領が収監されていたロベン島(Robben Island)を訪れ、白人支配のアパルトヘイト政策に反対の声を上げ、投獄されたマンデラ氏をはじめとする闘士たちに敬意を表した。

 ロベン島にはミシェル・オバマ(Michelle Obama)米大統領夫人と娘のサーシャ(Sasha Obama)さんとマリア(Malia Obama)さんも同行。4人はマンデラ氏ら反アパルトヘイト運動の指導者34人が何時間も過酷な肉体労働を強いられた暗い石切り場を見学した。

 オバマ大統領は、マンデラ氏が収監されていた狭く湿っぽい独房に入り、鉄格子がはめられた窓から外を眺めた。そこはマンデラ氏が、27年間の刑期の3分の2、最もつらい時期を過ごした場所だ。

 風が強く砂埃が舞う島をひと通り見て回った後、大統領は訪問者ノートにこう書いた。「勇敢な男たちが不公正に果敢に立ち向かい、決して屈しなかった場所に立ち、私たち家族は身の引き締まるような思いです。世界はロベン島の英雄に感謝しています。あなた方は、どんな足かせも監獄も人間の不屈の精神力にはかなわないことを私たちに思い出させてくれる」(c)AFP/Stephen Collinson