【6月30日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は29日、訪問先の南アフリカで、肺の感染症により重篤な状態になっているネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領(94)の親族と面会した。

 オバマ大統領はマンデラ氏の2人の娘や数人の孫と会い、マンデラ氏のグラサ・マシェル(Graca Machel)夫人とは電話で話した。しかし、マンデラ氏に負担を掛けることを避けるため、同氏との面会はしなかった。

 これに先立ちオバマ大統領は、首都プレトリア(Pretoria)でジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領と会談。会談後に「マディバ(Madiba、マンデラ氏の愛称)がアパルトヘイト(人種隔離政策)に立ち向かって自由のために戦い、南アフリカが自由で民主的な国になったことは私個人にとって、そして世界にとって大きな刺激になった」と語った。ズマ大統領は、マンデラ氏の容体は依然として「深刻だが安定している」と述べた。

 オバマ大統領は30日、ケープタウン(Cape Town)沖のロベン島(Robben Island)にあるかつてマンデラ氏がアパルトヘイト時代に収監されていた監獄と、デズモンド・ツツ(Desmond Tutu)元大主教のHIV財団ユースセンターを訪問し、ケープタウン大(University of Cape Town)で今回のアフリカ歴訪の中心となる演説を行う。(c)AFP/Stephen Collinson