【6月20日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は19日、ドイツ首都ベルリン(Berlin)のブランデンブルク門(Brandenburg Gate)前で演説し、ロシアと米国が保有する核兵器のさらなる削減を目指す方針を表明した。

 オバマ大統領は、ロシアと米国が保有する戦略核弾頭の数を約1000発まで減らし、戦術核兵器の貯蔵量も削減することを提案。「われわれが持つ戦略兵器を最大3分の1削減しつつ、アメリカと同盟国の安全保障を確保し、強力な抑止力を維持することは可能だと確信している」と述べた。

 オバマ大統領は、英国・北アイルランド(Northern Ireland)で17日に行われた主要8か国(G8)首脳会議で、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領との冷ややかな会談に臨んだばかり。プーチン氏が、オバマ氏の提案する大幅な兵器削減の提案に同意するかは不明だ。

 ロシアのドミトリー・ロゴジン(Dmitry Rogozin)副首相は、オバマ大統領の提案に冷たい反応を示している。「米国がこの戦略的潜在戦力を迎撃する能力を開発している時に、戦略核の潜在戦力を削減するという案を、どうして真剣に受け取ることができるのか」との発言を、露タス通信(ITAR-TASS)が伝えた。(c)AFP/Stephen Collinson