【6月19日 AFP】英国・北アイルランド(Northern Ireland)のロックアーン(Lough Erne)で2日間の日程で開かれていた主要8か国(G8)首脳会議は、18日に閉幕した。中心議題となったシリア内戦については、和平会議をスイス・ジュネーブ(Geneva)で「できるだけ早期に」開催するよう求めると同時に、「対立する双方が同意の上で樹立し、十分な行政権を持つ」暫定政府を目指して合意することも呼びかけた。

 今回の首脳会議では、シリアの支援国であるロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と他国首脳の意見がぶつかる場面もあったが、最後に採択された首脳宣言では、シリアの軍と保安当局は将来の国家機構においても「維持・回復されるべき」とした。ただし、提案された和平会議の具体的な開催日程については言及しなかった。この和平会議は、当初今月開催予定だったが、まだ開かれていない。

 また主要国は、脱税を取り締まるとともに、国境を超えてより多くの財務情報を共有していくことでも一致。違法な脱税だけでなく、多国籍企業による合法的な課税逃れも摘発対象とする具体的な措置を講じていくことを約束した。

 さらに、「テロリスト」によって誘拐された人質に対する身代金の支払いをなくしていくことでも合意し、これにならって企業も自社従業員の釈放のためとはいえ身代金の支払いには応じないよう求めた。(c)AFP/Guy JACKSON