【6月13日 AFP】米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)のキース・アレグザンダー(Keith Alexander)局長は12日、米上院歳出委員会の公聴会で証言し、このほど存在が明らかになった米当局によるインターネット利用や通話記録の収集・分析プログラムについて、数十件のテロ攻撃を未然に防いだと述べ、擁護した。

 プログラムに疑問を呈する議員らの質問に答えたアレグザンダー局長は、プログラムは適切な立法・司法上の監視の下に運営されていると強調。「これは機密だが、これまでに数十件のテロ事件の阻止に役立ってきた」と述べた。

 民間企業からの出向職員としてNSAで働いていたエドワード・スノーデン(Edward Snowden)氏(29)が同プログラムの存在を暴露して以降、アレグザンダー局長がこの件に関する質問に答えるのは初めて。

 プログラムの存在が明らかになったことでテロリストが米当局の監視をかいくぐるのが容易になったかとの質問には、「やつらはすり抜けるだろう。そして、米国人が死ぬことになる」「既に重大な損害が生じている。私の考えでは、われわれの安全保障が脅かされる結果になった」と答えた。

 NSAのハワイ(Hawaii)支部に務めていたスノーデン氏は、大量の機密書類をダウンロードした後、先月に行方をくらまし、先週末になって香港(Hong Kong)でメディアのインタビューに応え、プログラムの存在を暴露した。(c)AFP/Michael Mathes