【6月11日 AFP】南アフリカ政府によると、ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領(94)は、入院3日目の10日現在、肺の感染症の集中治療を受けており、容体は引き続き深刻ながら安定している。

 マンデラ氏は8日未明、同国の首都プレトリア(Pretoria)市内の病院に搬送された。これにより南ア国民は、反アパルトヘイト(人種隔離政策)運動の英雄的指導者である同氏に万一の事態も起こり得るという覚悟を強いられることになった。

 マンデラ氏と獄中生活を共にしたマック・マハラジ(Mac Maharaj)大統領報道官はAFPに対し、同氏が集中治療を受けていることを明らかにした。また8日の段階でマンデラ氏の病状を「深刻だが安定」としていた同国政府は10日、マンデラ氏は「引き続き入院中で、容体に変化はない」との声明を発表した。

 10日には前妻のウィニー・マンデラ(Winnie Madikizela-Mandela)さんと、2人の間の娘ジンジ(Zindzi Mandela)さんが面会のため病院を訪れた。他の2人の娘も9日に同氏を見舞っている。現在の妻であるグラサ・マシェル(Graca Machel)さんは、入院時から付き添いを続けている。

 同氏は1988年に結核初期と診断されて以来、長く肺を患っており、今回の入院は過去7か月間で4回目となる。(c)AFP/Susan Njanji