米中首脳会談、新たな両国関係の船出 関係構築で一定の成果
このニュースをシェア
【6月9日 AFP】米カリフォルニア(California)州サニーランズ(Sunnylands)で行われていたバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領と習近平(Xi Jinping)中国国家主席の初の首脳会談は8日、2日間の日程を終えた。北朝鮮や気候変動、サイバー攻撃などの問題で両国の協力関係の促進と互いの政策の理解を深める上で一定の成果を収めた。
両首脳は側近を交えて、ロブスターとステーキが供された夕食や緑豊かな庭園の散策を含めて8時間を共に過ごした。会談の堅苦しさを緩めようとした米中両国の意図は成功したように思える。その間、オバマ大統領と習主席は政治家として共通の土台を見出し、それぞれの国のおおまかなビジョンを示した。
複数の米当局者によると、習氏が8日に米国を離れるまでに、両首脳は新たな火種であるサイバーセキュリティー問題について率直な意見を交換し、核開発をめぐるスタンドプレーをやめるよう北朝鮮に求めることで一致し、気候変動への取り組みで新たに連携していくことで合意したという。
トム・ドニロン(Tom Donilon)米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、重要だが厄介な状態に陥ることが多く常に修復が必要な米中関係にとって、今回の首脳会談は「類例を見ないほどざっくばらん」で「建設的」、かつ「幅広い議題を扱い」、「前向きだった」と評した。
■北朝鮮やサイバー攻撃の問題を協議
オバマ大統領と習主席は、中国と近い関係にあるとされる北朝鮮の核実験やミサイル発射、軍事的挑発を踏まえ、朝鮮半島の非核化に連携して取り組むことで合意した。ドニロン補佐官は、両首脳がこの問題で「かなり団結するに至った」と語り、中国政府が最近取った、政治経験が浅い北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記に批判的な一連の措置を評価した。
一方、オバマ大統領は、中国が発信源とみられる米企業や軍事技術を狙ったサイバー攻撃について、米中関係を阻害し、解決が「非常に困難な」問題になりかねないとの懸念を表明した。ドニロン補佐官によると、習主席は米政府にとってこれがどれほど重要な問題かを認識し、オバマ大統領のこの問題についての考えを良く理解してカリフォルニアを後にしたという。
また、両首脳は両国の実務担当者らに対し、7月にサイバー攻撃問題について協議するよう指示した。
■オバマ大統領の訪中を招請
歌手のフランク・シナトラ(Frank Sinatra)やリチャード・ニクソン(Richard Nixon)元米大統領も滞在した保養地であるサニーランズで行われた今回の首脳会談の明確な成果について、米ホワイトハウス(White House)は気候変動問題、具体的には「スーパー温室効果ガス」対策で連携していくことで両首脳が一致したと説明している。
今回の首脳会談には米中両国にとって頭の痛い問題がつきまとっていた。中国が存在感を拡大することは、オバマ大統領が太平洋地域の盟主だと位置づけている米国との必然的な衝突を意味するかどうか、という点だ。
習主席はオバマ大統領の非公式訪中を招請。ドニロン補佐官は、両国間で日程を調整し、公式訪問のスケジュールも決める考えを明らかにした。
両首脳は9月にロシアで開催される20か国・地域(G20)首脳会合まで会談しないとみられていたが、複雑かつ往々にして困難な関係に不確実性が入り込む点に気づいていた米中両国は、早期の首脳会談に価値を見出していた。(c)AFP/Tangi Quemener
両首脳は側近を交えて、ロブスターとステーキが供された夕食や緑豊かな庭園の散策を含めて8時間を共に過ごした。会談の堅苦しさを緩めようとした米中両国の意図は成功したように思える。その間、オバマ大統領と習主席は政治家として共通の土台を見出し、それぞれの国のおおまかなビジョンを示した。
複数の米当局者によると、習氏が8日に米国を離れるまでに、両首脳は新たな火種であるサイバーセキュリティー問題について率直な意見を交換し、核開発をめぐるスタンドプレーをやめるよう北朝鮮に求めることで一致し、気候変動への取り組みで新たに連携していくことで合意したという。
トム・ドニロン(Tom Donilon)米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、重要だが厄介な状態に陥ることが多く常に修復が必要な米中関係にとって、今回の首脳会談は「類例を見ないほどざっくばらん」で「建設的」、かつ「幅広い議題を扱い」、「前向きだった」と評した。
■北朝鮮やサイバー攻撃の問題を協議
オバマ大統領と習主席は、中国と近い関係にあるとされる北朝鮮の核実験やミサイル発射、軍事的挑発を踏まえ、朝鮮半島の非核化に連携して取り組むことで合意した。ドニロン補佐官は、両首脳がこの問題で「かなり団結するに至った」と語り、中国政府が最近取った、政治経験が浅い北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記に批判的な一連の措置を評価した。
一方、オバマ大統領は、中国が発信源とみられる米企業や軍事技術を狙ったサイバー攻撃について、米中関係を阻害し、解決が「非常に困難な」問題になりかねないとの懸念を表明した。ドニロン補佐官によると、習主席は米政府にとってこれがどれほど重要な問題かを認識し、オバマ大統領のこの問題についての考えを良く理解してカリフォルニアを後にしたという。
また、両首脳は両国の実務担当者らに対し、7月にサイバー攻撃問題について協議するよう指示した。
■オバマ大統領の訪中を招請
歌手のフランク・シナトラ(Frank Sinatra)やリチャード・ニクソン(Richard Nixon)元米大統領も滞在した保養地であるサニーランズで行われた今回の首脳会談の明確な成果について、米ホワイトハウス(White House)は気候変動問題、具体的には「スーパー温室効果ガス」対策で連携していくことで両首脳が一致したと説明している。
今回の首脳会談には米中両国にとって頭の痛い問題がつきまとっていた。中国が存在感を拡大することは、オバマ大統領が太平洋地域の盟主だと位置づけている米国との必然的な衝突を意味するかどうか、という点だ。
習主席はオバマ大統領の非公式訪中を招請。ドニロン補佐官は、両国間で日程を調整し、公式訪問のスケジュールも決める考えを明らかにした。
両首脳は9月にロシアで開催される20か国・地域(G20)首脳会合まで会談しないとみられていたが、複雑かつ往々にして困難な関係に不確実性が入り込む点に気づいていた米中両国は、早期の首脳会談に価値を見出していた。(c)AFP/Tangi Quemener