【6月3日 AFP】イラン大統領府は2日、マフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領が乗ったヘリコプターが「事故」により緊急着陸したと発表した。アフマディネジャド大統領は無事だった。事故の詳細は明らかにされていない。

 大統領府のウェブサイト「president.ir」は、イラン北東部の山岳地域で実施された開発プロジェクトの開業式典に出席するアフマディネジャド大統領と数名の政府高官を乗せたヘリコプターが事故に遭ったが、パイロットがヘリを無事に着陸させたと伝えた。大統領や同行していた高官らは「神のご加護によって」無傷で、大統領らは緊急着陸後、式典に出席し、車両で首都テヘラン(Tehran)に戻ったという。

 イラン国営テレビは側近らを伴ってトンネルの開通式に参加するアフマディネジャド大統領の映像を放送したが、「事故」の詳細や緊急着陸したヘリコプターのメーカーなどについては触れていない。

 国際社会から非難を受けながらも核開発を進めるイランは厳しい経済制裁を受けており、軍用のみならず民生用航空機のスペアパーツの調達にも影響が出ている。だがイランは、ロシア、中国、ウクライナから航空機を購入している上、無人機を含む航空機を国内で生産する能力も持っていると主張している。

 イランは14日に大統領選を控えており、8人が立候補している。アフマディネジャド大統領の任期は8月3日まで。(c)AFP