【5月23日 AFP】北朝鮮の崔竜海(チェ・リョンヘ、Choe Ryong-Hae)朝鮮人民軍総政治局長が22日、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記の特使として北京(Beijing)を訪問し、王家瑞(Wang Jiarui)中国共産党中央対外連絡部長と会談した。北朝鮮の国営通信が伝えた。

 中国外務省の洪磊(Hong Lei)報道官は、会談は「朝鮮半島情勢や両国ともに関心のある諸問題について意見交換する」ために行われたと語った。

 北京大学(Peking University)北東アジア問題の専門家Wang Dong氏は、崔氏の訪中は北朝鮮が対話に応じる可能性を示した「いくらか前向きなサイン」だが、北朝鮮は短距離ミサイルを発射するなど、まだ挑発的な態度を取っていると指摘した。

 韓国・ソウル(Seoul)にある北朝鮮大学院大学(University of North Korean Studies)の梁茂進(ヤン・ムジン、Yang Moo-Jin)教授は、金第1書記が6月7~8日のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領と習近平(Xi Jinping)国家主席による米中首脳会議を控えたこのタイミングで側近を特使として派遣したことが重要で、「朝鮮半島の平和と核問題に関するオバマ大統領に向けた、金氏なりのメッセージの送り方なのだろう」と述べた。

 韓国の朴槿恵(パク・クネ、Park Geun-Hye)大統領は6月後半に北京で習主席との首脳会談を予定している。 (c)AFP