【5月18日 AFP】 国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長とロシア政府は17日、シリアの和平協議を「できるだけ早期に」開催することで合意した。

 訪露中の潘国連事務総長はウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領との会談に先立ち、セルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相と会談。近く開催予定のシリア問題に関する国際会議について話し合った。この会議は、シリア政府と反体制派の両代表が、初めて同席する国際会議となることを目指している。

 潘事務総長はラブロフ露外相との合同記者会見で、「期待は高まっている。会議はできるだけ早く開かれなければならない」と述べた。ラブロフ外相は「会議の開催は早ければ早いほど良い」と加えた。会議はスイス・ジュネーブ(Geneva)で6月上旬の開催が見込まれているが、ラブロフ外相は、シリアの両代表団の構成が整っていないので、具体的な日程を決めるには時期尚早と述べた。ロシア政府はまた、同国の貿易相手国であるイランの会議参加と、そのバランスを取るために米国同盟国のサウジアラビアの参加を求めている。

 その後、潘事務総長と会談したプーチン大統領は、シリア問題を含むすべての国際紛争で国連が決定的な役割を果たすことを期待すると述べた。

 ジュネーブでの会議開催は、今月7日にジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官がモスクワ(Moscow)を訪問した際に合意された。シリア内戦が始まってから約26か月となる今、冷戦時代には敵国同士だった米露両国が和平に向けて協力関係を持つのは異例とされている。(c)AFP/Dmitry ZAKS