【5月9日 AFP】かつて不倫旅行騒動でメディアを賑わせ辞任した米サウスカロライナ(South Carolina)州のマーク・サンフォード(Mark Sanford)元州知事が、7日に同州で行われた連邦下院補欠選挙で勝利し、驚きの政界復帰を果たした。

 投票1週間前の世論調査では民主党の対立候補、エリザベス・コルベルト・ブッシュ(Elizabeth Colbert Busch)氏のほうが優勢だったが、サンフォード氏は選挙直前の数日間で支持率を逆転し、得票率54%で当選した。

 サンフォード氏は、2012年の米大統領選の共和党候補に指名される可能性も取りざたされた人物だが、州知事だった2009年に不倫スキャンダルを起こし、政治キャリアは地に落ちた。同氏は当時、不倫疑惑について嘘をついたあげく、公の場でその関係を認めた後、愛人と一緒になるために妻と別れた。倫理上の問題での罰金支払いも命じられた。

 しかし、政治家として昏睡状態だったサンフォード氏は「私は変わった」と主張して政界復帰を目指していた。

 ただ、3週間前には元妻が財産を盗まれたとして同氏を訴えていたことが分かっている。共和党本部はサンフォード氏について沈黙を守っているが、女性票を失うことを恐れているためとみられる。(c)AFP