【4月28日 AFP】北朝鮮がミサイル発射の構えを崩さず、韓国が南北共同事業の開城(Kaesong)工業団地から自国の残留従業員を撤収させる中、北朝鮮は大規模軍事演習の準備を進めているようだ。韓国の聯合ニュース(Yonhap News)が28日、韓国政府関係者の発言を引用して伝えた。

 北朝鮮西部の港湾都市、南浦(Nampo)で、砲兵部隊と空軍の戦闘機による合同実弾演習の準備が進行中だという。韓国政府関係者は匿名を条件に「演習規模は極めて大きいようだ」と語り、北朝鮮が演習中に韓国に対する軍事挑発やミサイル発射実験を実施する可能性に懸念を示した。

 また、聯合ニュースは、韓国が開城工業団地から従業員全員を撤収させた後に、北朝鮮が「軍事危機をあおる」可能性もあるという別の韓国国防当局者の見解も伝えた。開城工業団地からは27日に数十人の工場従業員が韓国に帰国し、残りの50人は29日に退去するとみられている。(c)AFP