【4月26日 AFP】米テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)で25日、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前米大統領(66)の業績を記録した「大統領図書館」の開館式典が行われ、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領を始め、存命中の米大統領経験者5人が一堂に会した。

 ブッシュ氏の地元テキサス州の南メソジスト大学(Southern Methodist University)の広大な敷地内に設立された「ジョージ・W・ブッシュ大統領図書館・記念館(George W. Bush Presidential Library and Museum)」は、ブッシュ氏の大統領任期中(2001年~09年)の公務関連資料が集められている。

 開館式の演説でブッシュ氏は、任期中の政策には不人気なものもあったと認めつつ、9.11同時多発テロやイラク戦争など激動の多かった2期について「自由」を広めるという務めにまい進したと評価。「わたし自身は図書館とは、あまり縁のない若者だった」と冗談も交える一方、「われわれの自由が攻撃された時は、多くの厳しい決断を下した。米国民の安全を守るために必要だったからだ」と真顔で語り、こみあげる涙に感極まりながら「勇気ある崇高な祖国」をたたえて演説を締めくくった。

 オバマ大統領も、祝辞の中では政策での対立を超えて、テロに対峙したブッシュ氏の勇気を称賛。「米国は、嵐に真正面から立ち向かうことをいとわない指導者が必要だ。それこそ、ブッシュ氏が大統領として選んだことだ」と述べた。(c)AFP/Stephen Collinson