【4月26日 AFP】揺るぎない絶対的指導者としてのイメージ強化を図るロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領(60)は25日、大統領としての新たな任期をスタートさせて以来初めて、視聴者参加型のテレビ番組に出演し、同国がスターリン時代に逆行することはないと明言した。

 13年間に及ぶプーチン政権への抗議運動がかつてない高まりを見せる中、この日およそ5時間にわたって国民からの質問に答えた大統領は、昨年5月に政権復帰して以来、その運営を掌握してきたことを誇示しようと努めた。

 2011年に同様の番組に出演した際には、反プーチン派が身に付けていた白いリボンをコンドームに例えるといった不適切な発言があった大統領だが、この日は当時とは異なり、穏やかな雰囲気を前面に出しながら、抗議運動に関する一連の質問にも、落ち着いた様子で返答。受勲経験のある将校や地方で働く医療従事者、ソビエト時代の著名人など、入念に選んで集めた聴衆に対し、自らの政権下においては「スターリン主義の要素は全くない」などと語った。

「スターリン主義は、個人崇拝や多数の法律違反、抑圧や収容と結びついていた。だが、ロシアにそうしたものはない。今後も決して、それらが現れないことを願っている」

 ただし大統領は、「それは、秩序と規律が不要だということではない」とも付け加えた。(c)AFP/Anna SMOLCHENKO