【4月5日 AFP】イランと国連安保理常任理事国(UN Security Council)にドイツを加えた6か国による、イランの核開発問題に関する協議がカザフスタンのアルマトイ(Almaty)で5日から開催されるのに先立ち、イランの交渉責任者サイード・ジャリリ(Saeed Jalili)最高安全保障委員会事務局長は4日、地元の大学で行った演説で、ウラン濃縮を含むイラン側の権利を認めるよう欧米側に求める発言を行った。

「明日(5日)の協議は、イランの権利、とりわけウラン濃縮の権利を認めるという欧米側の言葉で始まって欲しいものだ」。ジャリリ事務局長はアルマトイの大学で行った演説でこう語り、1979年のイスラム革命(Islamic revolution)に言及しながら、「彼らが、34年間味わった苦い経験を再び繰り返すことなく、この春には正しい結論に達することを期待する」と述べた。

 イランは現在、国連からウラン濃縮を禁止されており、厳しい制裁も課されているため、欧米側にとってこの要求は本質的に受け入れられるものではない。

 ジャリリ事務局長はまた、「わが国が望んでいるのは、米国が口先だけでなく態度を改めることだ。彼らは明日の協議でまたテストされることになる」「交渉をしに来るのなら、脅しではなく、論理的な話、すなわち全ての選択肢を用意するべきだ」と語るとともに、米国側が長年望んでいるウェンディ・シャーマン(Wendy Sherman)米交渉責任者との1対1の協議について、その可能性を軽視するかのような態度も見せた。(c)AFP/Dmitry ZAKS, Farhad POULADI