【4月3日 AFP】(一部更新)韓国の金寛鎮(キム・グァンジン、Kim Kwan-Jin)国防相は3日、与党国会議員との会議で、北朝鮮の開城(Kaesong)工業団地で働く韓国人の安全を保証するための非常事態計画があることを明らかにした。

 計画には軍事行動も含まれているという。金国防相は、「最悪の事態は防がなければならない」とも述べた。

 北朝鮮は3日午前、韓国から開城工業団地への通行を禁止すると発表。滞在中の韓国人861人の帰還は認めるとしているが、3日午後2時現在、軍事境界線を越えて韓国に戻ったのは9人にとどまった。韓国の統一省によると3日中に46人の韓国人が開城工業団地から韓国に戻る予定になっている。

 統一省によると、開城工業団地にいる韓国人の大半は、所属する企業の仕事が円滑に進むように自発的に滞在することを選んだ人たちで、数日間の滞在を繰り返す人が多いという。

 開城工業団地では約5万3000人の北朝鮮人が約120社の韓国企業で働いている。韓国統一研究院(Korea Institute for National Unification)のチョ・ハンブン(Cho Han-Bum)氏は、開城工業団地で働く北朝鮮人はそれぞれの家計を支えているため、失業することになれば暴動が起こるだろうと指摘し、同工業団地が閉鎖される可能性は低いという見方を示した。開城工業団地は3日も通常通りに操業した。(c)AFP