【4月2日 AFP】スーダンのオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)大統領は1日、新しい会期が始まった議会の開会演説で、すべての政治犯を釈放するとともに、武装勢力を含めたあらゆる政治・社会勢力との対話を続けていくことを約束すると述べた。野党勢力からは「真の対話へ向けた一歩だ」として歓迎する声も上がっている。

 スーダンでは南スーダンとの係争地である南コルドファン(South Kordofan)州と青ナイル(Blue Nile)州で約2年前から政府軍との戦闘を続けている反政府民族勢力「スーダン人民解放運動・北部(SPLM-N)」が、政治犯の釈放を要求してきた。

 南北スーダンは20年以上にわたる内戦を経て2011年に南スーダンが分離独立した。南スーダン側はかつてSPLM-Nに武器や訓練を提供していたが、独立を前にSPLM-Nとの軍事的なつながりを絶った。

 スーダン政府は、南スーダン政府が南コルドファン州と青ナイル州でSPLM-Nの支援を継続していると非難し、このことが両国関係改善を妨げる主な要因になっていた。国境地帯で軍事衝突を繰り返していたスーダンと南スーダンだが、3月初めに緊張緩和に向けた具体的な日程に合意した。(c)AFP/Abdelmoneim Abu Edris Ali