【3月27日 AFP】アラブ連盟(Arab League)は26日、カタールの首都ドーハ(Doha)で首脳会議を開き、2011年11月に加盟資格が停止されたシリア政府に代わりシリア反体制派の統一組織「シリア国民連合(Syrian National Coalition)」にシリアを代表する資格を与えた。

 シリア国民連合のアフマド・ムアズ・ハティーブ(Ahmed Moaz al-Khatib)議長が率いる代表団は大きな拍手で会場に迎えられた。ハティーブ議長は24日に辞任の意向を表明したがこれについて触れることはなく、今もシリア国民連合の実権を握っていることを示した。ハティーブ議長は首脳会議に先だち、自身の辞任問題は首脳会議終了後に処理すると述べていた。

 首脳会議では「いかなる国も、シリア国民と自由シリア軍(Free Syrian Army)の抵抗運動を支援するため、軍事的なものも含めたあらゆる形の自衛手段を提供する権利を持つ」ことが確認されたが、「シリア危機の政治的な解決を目指す努力が優先事項である」ことも付け加えられた。

 シリア政府は、アラブ連盟がシリア国民連合を迎えたことに強く反発している。国営紙ティシュリーン(Tishreen)は、「アラブの兄弟たちよ、恥を知れ。カタールおよびその他のアラブの裏切り国家がシリア政府の加盟資格を盗んで、カタールが支援している国民連合に与えたことは、法的、政治的、道徳的な犯罪だ」と非難した。(c)AFP/Wissam Keyrouz