【2月27日 AFP】米上院は26日、新国防長官にチャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)元共和党上院議員(66)が就任する人事を賛成58、反対41で承認した。ヘーゲル氏は27日にレオン・パネッタ(Leon Panetta)長官を引き継いで国防長官に就任する予定。

 ヘーゲル氏はベトナム戦争(Vietnam War)で目覚ましい戦功をあげたものの、一部の共和党議員がヘーゲル氏が過去に示したとされるイランに融和的な姿勢や、イスラエル支持の姿勢が弱いとされる点を問題視して反対し、指名手続きは難航を極めた。

 数人の共和党議員がヘーゲル氏の資産状況や過去に国際機関で行った演説の原稿の提出を求めるなどしたため、指名承認公聴会は10日遅れた。

 民主党のハリー・リード(Harry Reid)上院院内総務は「ヘーゲル氏は国防長官候補として米国史上初めて議事妨害(フィリバスター)を受けた」と指摘し、「政治的な動機に基づいた妨害行為は同盟国を含む世界各国やアフガニスタンで任務に就いている米兵に悪いシグナルを送る」と批判した。(c)AFP/Michael Mathes