【2月14日 AFP】核兵器開発疑惑をめぐるイランとの協議を終えてオーストリアに帰国した国際原子力機関(IAEA)のヘルマン・ナカーツ(Herman Nackaerts)事務次長は14日、今回の協議でも合意に至ることはなかったと述べた。一方のイラン側は同日、「幾つかの合意点」があったとしていた。

 協議が行われたテヘラン(Tehran)から航空機でウィーン(Vienna)に到着したナカーツ事務次長は、空港で記者団に対し、問題解決の体系的アプローチを盛り込んだ文書の締結に向けて協議したが最終的な締結には至らなかったと語った。

 また、相違点の解消に向けてイラン側との対話は続けていくとしたうえで、状況の進展には時間が必要との見解を示したものの、今後の日程は未定であることを明らかにした。

 ナカーツ事務次長は、協議を経てイランとIAEAとの間で何らかの進展があったか否かについてはコメントを避けた。

 これに先立ちイラン側は同日、IAEAとの協議で「相違点の幾つかは解決し、複数の問題について合意に達した」と発表。さらに今後の協議で「新提案」について協議することになると、イラン学生通信(ISNA)が同国のアリ・アスガル・ソルタニエ(Ali Asghar Soltanieh)IAEA担当大使の話として伝えていた。ただ、今後の日程については、ここでも触れられていない。(c)AFP