【2月12日 AFP】北朝鮮が12日に地下核実験を実施したと発表していることについて、核実験の監視などを行う包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)は同日、検知した振動が北朝鮮によるこれまでの2回の核実験とほぼ同程度との分析結果を公表し、北朝鮮の行為が安全保障に対する脅威だと非難した。

 オーストリアのウィーン(Vienna)に本部を置く国際機関CTBTOのティボル・トート(Tibor Toth)事務局長は、爆発によるものと考えられる振動の特性および実施場所が、2006年と09年に行った核実験のものとほぼ合致すると述べたうえで、12日の事象について特定するためにはさらなる情報収集と分析を要するとした。

 さらにトート事務局長は、「核実験であると確認された場合、国際平和と安全への明らかな脅威であり、非核と核不拡散の強化に取り組んできた世界の努力への挑戦である」と北朝鮮による行為を批判した。

 北朝鮮で人工的な地震が観測されたとの中国と日本の発表に続き、CTBTOも同日、同機関の各観測所で自然発生的ではない地震波を観測したと発表した。2006年と2009年に北朝鮮が核実験を実施した際にも、CTBTOは震動を観測している。

 包括的核実験禁止条約(Comprehensive Test Ban Treaty)に基づき創設されたCTBTOは、世界各地に設置された観測所が検知した核実験などによる大気や地震波データを公表している。だが観測した震動が核実験によるものか、地震によるものかなどの特定は行っていない。(c)AFP