【2月8日 AFP】イランの最高指導者、アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師は7日、米国のジョー・バイデン(Joe Biden)副大統領が先週新たに提示したイランの核開発計画に関する2国間協議の提案を拒否し、米国がイランに対する脅迫行為を続ける限りこうした交渉の場を持つことはあり得ないと述べた。

 ハメネイ師は、自身のウェブサイトに掲載されたイラン空軍司令官らに向けた発言の中で、「私は外交官ではなく革命家なので、率直に言おう。あなた方(米国)はイランに銃を向け、協議の席に着かなければ撃つと脅している」と述べた。

 さらにハメネイ師は「こうした協議の提案を歓迎している者もいるが、協議では何も解決しない」として、米国と協議の場を持つことで国家を「米国の支配」という危険にさらすことを望む自国内の動きにも対処する意向を示した。

 同師は、イランが国家機密として進めている核開発や外交政策などの重要事案のすべてに最終決定権を持っている。

 ハメネイ師は、イランに核開発計画の中止を強制するための米国の制裁措置に言及して「イランは、われわれを圧力で脅迫する国との協議を受け入れるつもりはない。協議の提案は、相手側が友好的な態度を示さなければ意味を成さない」と述べた。「あなた方の言う“大打撃となる制裁”を課すことが示すのは、友好なのか敵意なのか」

 米国はハメネイ師の発言の前日に当たる6日、イランの石油輸出による収益をさらに圧迫する制裁強化策を講じている。c)AFP/Mohammad Davari