【2月7日 AFP】エジプトの首都カイロ(Cairo)で6日、イスラム協力機構(OIC)首脳会議が開かれ、イラン革命後の大統領として初めてエジプトを訪問したイランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領も出席した。

 57加盟国のうち26か国の首脳が出席した。シリアは不参加だったが、会議のほとんどは内戦状態にあるシリア問題に費やされるとみられる。このほか西アフリカのマリ情勢、パレスチナ自治区におけるユダヤ人入植地問題や、反イスラムやイスラム教少数派の問題、イスラム諸国間の経済協力についても協議する。

 イランはシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領を支持しているが、エジプトやサウジアラビアはシリアの反体制派を支持している。

 エジプトのムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)大統領は、シリア反対政府派の各グループに反体制派の統一組織「シリア国民連合(National Coalition of Forces of the Syrian Revolution)」と協調するよう呼びかけた。

■イラン大統領、説教され靴を投げられる

 OIC首脳会議に先立ち、アフマディネジャド大統領は5日、エジプトのイスラム教スンニ派の最高権威機関アズハル(Al-Azhar)を訪れたが、アズハルの聖職者からシーア派の一部がイスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)に近い人物らを冒涜(ぼうとく)していると説教を聞かされる羽目になった。

 エジプトではスンニ派が大半を占めるが、イランの国教はイスラム教シーア派。アフマディネジャド大統領の訪問は、スンニ派とシーア派の緊張関係を改めて示す形になった。

 さらにアフマディネジャド大統領は、カイロのモスクを後にする際に靴を投げつけられようとした。治安担当者によると、同大統領に靴を投げた疑いで4人が逮捕された。(c)AFP/Samer al-Atrush