【2月6日 AFP】小野寺五典(Itsunori Onodera)防衛相は5日夜、中国海軍のフリゲート艦が1月30日に東シナ海(East China Sea)で海上自衛隊の護衛艦に射撃用の火器管制レーダーを照射したと発表した。

 日本と中国の艦艇間でレーダー照射が明らかになったのは初めて。両国関係は尖閣諸島(Senkaku Islands)の領有権問題で緊張が高まっており、武力衝突が起きる恐れもあると懸念する声も聞かれている。

 小野寺防衛相によると、1月19日にも自衛隊ヘリコプターが似たレーダー照射を受けた。関係者によれば、19日と30日のレーダー照射はともに数分間続いた。

 小野寺防衛相は「大変、特異な事例」で「一歩間違えれば大変危険な状態に発展していた」と述べ、中国にこのような行為の自制を求める意向を表明した。

 防衛省防衛研究所(National Institute for Defense Studies)の元所員で軍事評論家の岩島久夫(Hisao Iwashima)氏はAFPに、レーダー照射は試験だった可能性があるものの、日本側にとってはその意図は不明だと指摘し、中国側は海軍が行った行動について説明する責任があると述べた。(c)AFP/Hiroshi Hiyama