【1月9日 AFP】ベネズエラ政府は8日、再発したがんの治療のためキューバで入院中のウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領(58)について、病状回復が遅れているため10日の大統領就任式までに帰国不可能だとして、次の任期に向けた就任宣誓を延期すると発表した。

 チャベス大統領は10日に議会で就任の宣誓を行う予定だったが、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)副大統領が議会に送った書簡によると、がん手術後の回復にさらなる期間を要すると医師団から指摘された。書簡は、チャベス大統領は憲法231条に基づいて後日、最高裁判所で就任を宣誓するとしている。

 同国内では、大統領が10日の後も職務を継続できるかどうかについての論争が巻き起こっている。政権側は、宣誓は単に形式的なもので、延期は可能だと主張。一方の野党側は、チャベス氏が少なくとも一時的に職務遂行能力を失っていると指摘し、国民議会の議長が暫定的に大統領を務めるべきだと主張している。(c)AFP