【1月8日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は7日、レオン・パネッタ(Leon Panetta)国防長官の後任に野党・共和党のチャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)元上院議員(66)を、新しい中央情報局(CIA)長官にテロ対策の手腕で知られるジョン・ブレナン(John Brennan)大統領補佐官(57)を指名した。

 両役職は、オバマ政権2期目の国家安全保障を担う2つの柱。次期国防長官に指名されたヘーゲル氏は、イスラエルとイランに対するこれまでの姿勢から他の共和党員の批判の的となっているが、両者の指名は最終的には上院の承認を得られる見込みだ。

 オバマ大統領はヘーゲル氏について「愛国者だ」と述べ、下士官階級で初めてかつベトナム戦争従軍歴を持つ初の国防長官になると指摘。同氏の指名は「歴史的」なものだと述べた。

 強硬な独自路線と歯に衣着せぬもの言いで知られるヘーゲル氏の指名は、特に大きな反発を招くとみられている。共和党の重鎮らはこれまで、同氏の外交姿勢をイスラエルに敵対的でイランには甘いとして、同じ共和党員であるにもかかわらず非難してきたことから、承認は難航が予想される。

 一方、不倫問題で11月にCIA長官を辞任したデービッド・ペトレアス(David Petraeus)氏の後任に指名されたブレナン氏は、CIAで25年間の勤務経験を持つベテラン。アラビア語に堪能な中東問題の専門家だ。(c)AFP/Tangi Quemener