反政府連合に不安募らせる市民、仏大使館前で暴徒化 中央アフリカ共和国
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【12月27日 AFP】中央アフリカの首都バンギ(Bangui)で26日、反政府武装グループの勢力拡大阻止を怠ったとして旧宗主国のフランスに不満を募らせたデモ隊がフランス大使館前で暴徒化した。
仏大使館に向かう前、デモ隊は米国大使館前で抗議の座り込みをしていた。フランソワ・ボジゼ(Francois Bozize)大統領を支持するデモ隊は、米大使館前では平和を求めるシュプレヒコールを叫ぶだけだったが、フランス大使館前に着いた後に暴徒化して物を投げて建物の窓を壊したり仏国旗を引き下ろしたりした。デモ参加者の1人は「昔からフランスはすぐにわれわれを見捨ててきた。もうフランスなど必要ない。大使館をたたんで出て行っても構わない」と話した。
1960年の独立まで中央アフリカの宗主国だったフランスは、その後も西アフリカに軍を置き、元植民地の政権が転覆の危機に陥るたびに介入して政権を救ってきた。 中央アフリカの反政府武装勢力の連合体セレカ(Seleka)は現在、北部および東部の広域を掌握しており、バンギに向けて進軍を続けながら大統領派の部隊に武器を置くよう呼びかけている。ボジゼ大統領の要請を受けた隣国チャドは軍を派遣してセレカの進軍を止めようとしている。
セレカは、2007~11年に政府と反政府勢力の間で結ばれた和平合意をボジゼ大統領政権が履行していないと主張する武装勢力の連合体。和平合意は、反政府勢力の武装解除と引き換えに政府は資金援助などを提供するという内容だった。(c)AFP