第46回衆院選、自民党が大勝 右寄りの新政権へ
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【12月17日 AFP】16日に投開票が行われた第46回衆院選は、保守の野党自民党(Liberal Democratic Party、LDP)が大勝し、自民党総裁の安倍晋三(Shinzo Abe)元首相(58)が首相に返り咲いてタカ派的な安全保障計画や経済の再膨張を推進する機会を手にした。
3年前に、半世紀以上続いた自民党支配からの変化を約束して政権の座に着いた野田佳彦(Yoshihiko Noda)首相率いる民主党(Democratic Party of Japan、DPJ)は、有権者から厳しい審判を下された。野田首相は衆院選敗北の責任を取って民主党代表を辞任する意向を示した。
しかし投票率は低く、有権者の間には本当に選びたい投票先がなかったという不満の声もある。安倍氏も、選挙結果は民主党の政治的混乱に有権者が「ノー」を突き付けた結果であり、自民党への信頼が完全に回復したわけではないという認識を示した。
テレビ朝日(TV Asahi)は、発表された公式結果と独自の出口調査に基づく予測として、自民党が少なくとも291議席、民主党は56議席を確保したと報じた。自民党と、連立相手の公明党(New Komeito)と合わせれば定数480の衆議院で3分の2以上の議席を占め、参議院で否決された法案を衆議院で再可決できるようになる。米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は16日、衆院選で勝利した安倍氏に祝意を表する声明を発表した。
専門家らは、有権者は3年におよんだ民主党政権の迷走、政策の誤り、外交的漂流に失望したものの、受け皿となるべき他の政党も信頼しきれなかったことが自民党の勝利につながったと分析している。一橋大学(Hitotsubashi University)の加藤哲郎(Tetsuro Kato)名誉教授は、今回の選挙結果は有権者が民主党政権の3年間に失望した結果で、自民党の地滑り的勝利というよりも民主党の大敗だと指摘した。
2011年3月の福島第1原子力発電所事故後初の国政選挙で原発政策は大きな争点になるとみられていたが、原子力発電からの脱却を掲げる小党が乱立したことで印象が弱まった。自民党は「全原発の再稼働は3年以内に結論を出す」としている。(c)AFP/Shingo Ito
3年前に、半世紀以上続いた自民党支配からの変化を約束して政権の座に着いた野田佳彦(Yoshihiko Noda)首相率いる民主党(Democratic Party of Japan、DPJ)は、有権者から厳しい審判を下された。野田首相は衆院選敗北の責任を取って民主党代表を辞任する意向を示した。
しかし投票率は低く、有権者の間には本当に選びたい投票先がなかったという不満の声もある。安倍氏も、選挙結果は民主党の政治的混乱に有権者が「ノー」を突き付けた結果であり、自民党への信頼が完全に回復したわけではないという認識を示した。
テレビ朝日(TV Asahi)は、発表された公式結果と独自の出口調査に基づく予測として、自民党が少なくとも291議席、民主党は56議席を確保したと報じた。自民党と、連立相手の公明党(New Komeito)と合わせれば定数480の衆議院で3分の2以上の議席を占め、参議院で否決された法案を衆議院で再可決できるようになる。米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は16日、衆院選で勝利した安倍氏に祝意を表する声明を発表した。
専門家らは、有権者は3年におよんだ民主党政権の迷走、政策の誤り、外交的漂流に失望したものの、受け皿となるべき他の政党も信頼しきれなかったことが自民党の勝利につながったと分析している。一橋大学(Hitotsubashi University)の加藤哲郎(Tetsuro Kato)名誉教授は、今回の選挙結果は有権者が民主党政権の3年間に失望した結果で、自民党の地滑り的勝利というよりも民主党の大敗だと指摘した。
2011年3月の福島第1原子力発電所事故後初の国政選挙で原発政策は大きな争点になるとみられていたが、原子力発電からの脱却を掲げる小党が乱立したことで印象が弱まった。自民党は「全原発の再稼働は3年以内に結論を出す」としている。(c)AFP/Shingo Ito