【12月9日 AFP】イタリア大統領府は8日、信用不安を受けて財政再建に取り組んできたマリオ・モンティ(Mario Monti)首相が辞意を表明したと発表した。

 大統領府の声明によると、モンティ首相はこれ以上の政権運営は不可能と判断し、辞意を伝えたという。
 
 モンティ首相はこの発表に先立ち、ジョルジョ・ナポリターノ(Giorgio Napolitano)大統領とクイリナーレ宮(Quirinal Palace、大統領官邸)で1時間余り会談した。首相は既に7日の時点で、シルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)前首相が率いる中道右派政党「自由国民(PDL)」のアンジェリーノ・アルファノ(Angelino Alfano)氏など議会の政治指導者らと協議していた。
 
 声明は、モンティ首相が自身の政権の来年度予算案を支持する用意が各党にあるかどうか見極めたい考えにあり、辞任はそれが完了した後だとしている。辞意表明の数時間前には、前任者ベルルスコーニ氏が再び首相を目指す意向を明言した。(c)AFP