【10月10日 AFP】9日に発表された2012年米大統領選についての複数の全国世論調査で、共和党候補のミット・ロムニー(Mitt Romney)氏が民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領を支持率で逆転したことが分かった。前週行われた第1回テレビ討論会でロムニー氏が優勢だったことが影響したとみられる。

 ウェブサイト「RealClearPolitics」が行った調査でロムニー氏の支持率は、0.7ポイントの小差ながらもオバマ氏を上回った。広く読まれているこの調査でロムニー氏が優勢に立つのは共和党の候補者に指名された後では初めて。

 米世論調査会社ギャラップ(Gallup)と米経済紙インベスターズ・ビジネス・デーリー(Investors Business Daily)が毎日集計する調査では、ロムニー氏がオバマ氏を2ポイント上回った。米世論調査会社ラスムセン・リポーツ(Rasmussen Reports)の調査では両候補の支持率はいずれも48%だった。

 だが全国世論調査は米大統領選の1つの側面に過ぎず、両陣営の関心はむしろ、選挙の行方を左右する8州前後の「スイング・ステート」(有権者の支持が共和党と民主党の間で揺れる州)にある。
 
 オバマ氏はこれら激戦州の大半で優勢に立っているが、テレビ討論会後に行われた州別の世論調査結果はまだ出揃っていない。

 米CNNテレビとORCインターナショナル(ORC International)が行った調査によれば、スイング・ステートの1つオハイオ(Ohio)州でのオバマ氏の支持率は51%で、47%のロムニー氏を依然として上回っており、前週のテレビ討論会からの立ち直りに奮闘する民主党陣営にとってひとまず安心できる結果となった。これまでの米大統領選で、同州で勝たずに大統領に当選した共和党候補はいない。(c)AFP/Michael Mathes