【10月9日 AFP】ユーロ圏諸国は8日、ユーロ圏の債務危機国を救済する常設機関「欧州安定メカニズム(European Stability MechanismESM)」を発足させた。ESMの融資能力は最大5000億ユーロ(約51兆円)。

 ユーロ圏財務相会合(ユーログループ、Eurogroup)のジャンクロード・ユンケル(Jean-Claude Juncker)議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)はESM初会合のあと、発足は「通貨統合の将来を形作る上で歴史的な出来事」と称賛した。

 ESMは当初、7月1日の設立を予定していたが、ドイツの連邦憲法裁判所での訴訟で遅れていた。

 10月末までにユーロ圏各国政府による第1弾の出資金が支払われ、ESMの始動時の融資能力は2000億ユーロ(約20兆円)となる。暫定的な基金である欧州金融安定化基金(European Financial Stability FacilityEFSF)の残存資金は1500億ユーロ(約15兆円)前後。これにESMの資金が上乗せされる。 (c)AFP